新年のご挨拶

 平成24年の新春を迎えるにあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げますとともに、日頃の当協会事業へのご支援に対し、厚くお礼申し上げます。

 さて、昨年3月に発生いたしました東日本大震災では、多くの方々が亡くなられ、また、今もなお不便な生活を余儀なくされている方々が多数おられます。亡くなられた方々に対しお悔やみ申し上げますとともに、被災された方々に対し心よりお見舞い申し上げます。更に、この大震災は我が国の経済活動に対しましても甚大な影響を及ぼしました。東北地方に拠点を置く企業や工場の多くが操業を停止し、その余波が全国に広まり、現在でこそ回復が見られるものの、震災前の状況に戻るまでにはまだまだ時間がかかるものと思われます。こうした状況ではありますが、我が国には幾多の困難を乗り越えてきた歴史があります。世界に誇る日本人の勤勉さと協調性、高い創造力と技術力をもってすれば、必ずや震災前を上回る発展を遂げることができるものと確信しております。

 そうした中、当協会は、公益法人制度改革への対応として、平成24年4月を目途に新たな組織に衣替えしてスタートを切る予定であります。すなわち、我が国の科学技術の振興と産業経済の発展のため、発明の奨励、青少年の創造性開発育成、知的財産権制度の普及啓発等、極めて公益性の高い事業を実施する「公益社団法人発明協会」と、他方これからの知財立国を推進する知財人材の育成、知財情報の普及提供、知財の創造活用を通じた中小企業振興施策等を実施する「一般社団法人発明推進協会」の2つの組織に再編するものです。その上で、各地域の発明協会との連携の下、内外ともに大変に厳しい経済環境ではありますが、我が国の発展に向けた取り組みに力を尽くして参る所存です。

 また、当協会の実施している青少年の創造性開発育成事業につきましては、我が国の将来を担う人材を育成するものであり、国を挙げて取り組む必要があることから、平成23年度より本事業について企業等からの協力を広く求める協賛制度を新たに導入いたしました。お陰様で多くの企業・団体よりご協力を得ることができました。本年もより一層広いご協力を得られるよう、事業実施に努めていきたいと存じます。

 平成24年は当協会にとって新たなスタートを切る年となります。つきましては、皆様からの今までと変わらないご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、本年の皆様のご健勝とご発展を祈念いたしまして、年頭の挨拶と致します。

2012年1月1日
社団法人発明協会会長 豊田 章一郎

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