年頭所感

新たな年を迎え謹んで新春のお慶びを申し上げます。

昨年、当協会は、明治37年の発明協会の設立から数えて110周年を迎えました。これを期として「知的財産権制度の普及啓発」という創業の精神に思いを致し、新たな決意をもって諸事業の推進に邁進する覚悟でございます。これまでの長年にわたる御支援に対し、厚く御礼を申し上げますとともに、引き続き御指導御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

さて、政府におかれましては、今後の経済成長のための戦略を「日本再興戦略」として掲げておられますが、その柱の一つが「世界最高の知財立国の実現」であります。そのためには「地域を支える中小ベンチャー企業等への知財支援」、「知財システムの国際化の推進」が必要であるとされていますが、これは当協会が永年推進して参りました事業と一致しております。従いまして、引き続きこの分野での事業の充実強化を図り、国の施策に貢献して参りたいと考えております。

一方、自主事業としての研修、出版等の諸事業につきましては、時代のニーズに対応した事業を展開し、知財に携わる方々、組織の期待に応える情報の提供に努めて参りたいと思っております。研修事業につきましては、これまでの経験を踏まえ、新たなスタイルのものを考えて参ります。出版事業につきましては、国際化の進む知財業務の流れを捉えつつ、有益な資料の御提供に重点を置いて取り組んで参る所存です。また、我が国企業が海外で知的財産活動を行うための支援として、外国産業財産権管理マニュアルを提供しておりますが、今後対象国及び付加情報の更なる拡充に努めて参ります。

当協会といたしましては、本年も皆様からのご要望を的確に捉えながら、知的財産制度の普及啓発、イノベーションの創出等に寄与すべく努めて参る所存でございますので、本年も引き続きご支援、ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。最後に本年が皆様にとりまして実り多き一年となりますことを祈念して、年頭のご挨拶といたします。

一般社団法人発明推進協会
会 長  山 口 範 雄

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